遺品整理を始める際、「何を捨てていいのか」「どこまで残すべきなのか」で悩むことはありませんか?
この記事では、公的に捨ててはいけないものや、気持ち的に手放せないものを整理するためのヒントをお届けします。
後悔しない整理を目指し、故人を偲びながら進めていきましょう。
- 遺品整理で「捨ててはいけないもの」の具体例と理由
- 公的・私的に捨てられない遺品の見極め方
- 遺品整理をスムーズに進めるための準備と注意点

「遺品整理」で捨ててはいけないものがわからず、捨てられないものもあるのですが、どうしたらいいでしょう?

この機会に、捨てられないもの、捨てたくないもの、そして捨ててはいけないものが何かをじっくり考えてみましょう。
整理のヒントをこの記事でお伝えしていきます!
遺品整理で捨ててはいけないものは一体どんなものなの?と疑問に思う方もいるのでは…と思い、今回は
「遺品整理」で捨ててはいけないもの、捨てられないものについて
をまとめました。
「遺品整理」で捨ててはいけないものは何?捨てられないものはどうしたらいいの?と悩んでいる方に読んでいただきたい記事です。
遺品整理では、捨ててはいけないものや手放しにくいものの見極めが重要です。
法律上の問題や感情的な価値を考慮しつつ、適切に整理を進めていきましょう。
整理業者に依頼する前に準備すべきこと
整理業者に依頼する前に、準備すべき重要なポイントを解説します。故人の思い出を守るために、押さえておきたい注意点を確認しましょう。
残すべきものを事前に決める
「遺品整理」をするにあたり、いきなり遺品整理業者に依頼する人が多いのですが、ある程度遺しておくものを先に決めておくことが大事です。
故人のことを知っているのは遺族であり、あくまで遺品整理業者は整理のお手伝いとサポートをしていく形だということを忘れずにいてください。
そして遺すと決めておいた遺品のことを事前に遺品整理業者に伝えておきましょう。そうすることで、勝手に処分をされたりいつのまにか遺品がなくなっていた、などの事態を防げます。
相続人全員から了解を得ておく
「遺品」を選別する前に、法定相続人全員から「遺品整理」をする了解を得ている必要があります。その理由は以下に書きましたが、
了解なく相手分の遺品整理をしてしまうとトラブルの元になるので気をつけましょう。
捨ててはいけない「遺品」
いざ「遺品整理」を始めると「捨てていいとわかる遺品」や「捨てたい遺品」はあっさり捨てられますが、それ以外の「捨ててはいけないかわからない遺品」や「捨てたくない遺品」が出て困ってくると思います。
捨ててはいけない「遺品」は大きく2つあります。
- 公的に捨ててはいけない遺品
遺言書、銀行通帳など(法律上の問題になるもの) - 私的に捨ててはいけない遺品
写真、アルバムなど(故人の想い出や遺族の感情に関わるもの)
公的に捨ててはいけない遺品
遺族がたとえ捨てたいと思っても捨ててはいけない遺品があります。
遺言書
「遺品整理」において、真っ先に見つけるべき遺品が「遺言書」になります。
遺言書は相続や遺品整理に関わる重要な書類です。
見つけたら必ず保管しましょう。
故人から遺言書の存在を聞いている場合はもちろん、聞いていない場合も、まず真っ先に探しましょう。
遺言書で残すと指定された遺品
正式な遺言書は法的に力を持つ大事な書置きです。もし、その中に「この品は捨てるな」と書いてあった場合、遺族は必然的に遺さなくてはなりません。
万一捨ててしまうと問題なので、できるだけ生前に、大切にしている遺品の話や遺言書の内容を聞いておくようにしてください。
現金
現金が残っている場合は、1円単位で残しておく必要があります。
相続財産の課税対象となりますので、もし見つかったら1か所に集め、代表者が保管するなどして、整理しておくと安心です。
仕分けをするときは、面倒でも、袋や封筒などの中を丁寧に確認しましょう。
現金をタンスの中や額縁の裏、ベッドの下などに隠している場合、”いつのまにか処分してしまった”という事態も起こりかねないので、気をつけて探すようにしましょう。
鍵
遺品整理をする際に「鍵」を見つけたら、必ず一ヵ所にまとめておきましょう。
鍵は大事なものをしまったり、簡単に開封して欲しくないものをしまっておく際に使用するものなので、使用する場所には大事なものがある可能性が高いからです。
自宅の鍵や倉庫の鍵、金庫の鍵などあらゆるものが想定できると思います。
中には何に使用するのかわからない鍵も出てくるかと思います。そんな時は専門の鍵屋に行き形状や番号でどんな鍵かを聞いてみるのも1つの手段と言えます。
もし鍵をなくしてしまうと、最悪の場合中身を確認できなくなってしまいます。
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は日本全国で鍵をなくした・開かないという鍵のトラブルに24時間即対応してくれるようなので、困ったときには是非利用してみてください。
銀行関係書類
銀行関係書類とは、銀行通帳、銀行キャッシュカード、届け印のことです。
銀行口座は名義人が亡くなった時点で凍結されます。
そうなると相続人でもお金の引き出しができなくなります。
口座の凍結解除をするには、
① 銀行が指定した相続届
② 故人の戸籍謄本(生前から死亡まで)
③ 相続人に当たる人の戸籍謄本や印鑑証明書
④ 通帳や届け印、キャッシュカード
以上が必要です。
①から③までは取り寄せが可能ですが、通帳、キャッシュカード、届け印がないと銀行口座の凍結解除ができませんので、遺品整理の際には注意深く探し、見つけたら誤って捨てないようにしましょう。
重要な書類とカード類
身分証明書や印鑑、クレジットカードなどのカード類、保険や不動産の契約書、公共料金の領収書などは、故人がした契約の確認や解約のために必要です。
故人が持っていた身分証明書やカード関係、印鑑、契約書類などの重要物は少なくとも10年ほど保管しておくと良いでしょう。
なぜなら故人が契約しているサービスや商品の解除をする際に、必ず必要となってくるものだからです。
・家の契約書 ・不動産の権利書 ・年金証書 ・保険証券
・有価証券 ・各種の公的保険証 ・年金手帳
万一捨ててしまうと効力を失ったり、証明が難しくなることがあります。
契約解除や名義変更に必要なため、重要書類は必ず保管してください。
「遺品整理」をする際に”こんな契約をしていたのか”と気づくこともあるかと思いますが、そういった証書はきちんと保管しておくようにしてください。
仕事の書類
故人の仕事関係の書類があった場合、会社から問い合わせがくる可能性があるため、小さな書類でもすぐに捨てないほうが良いです。
段ボール等に一式をひとまとめにして保管しておきましょう。
返却が必要な証明書やカード類
返却が必要な証明書やカード類とは運転免許証、パスポート、クレジットカード、保険証などのことです。
これらに共通していることは「返却が必要なもの」です。
これらは有効期限があり、基本的には期限が過ぎれば自動的に権利が失効するので、そこまで焦る必要はないですが、権利を引き継げないものはできるだけ早めに返却することをおすすめします。
支払い通知と郵便物
支払い通知と郵便物とは、公共料金の領収書・各種サービスの支払い通知・郵便物などです。
証券類などに比べると、必要ない書類に見えて捨てられがちですが、これらは実は保管しておくべき書類です。
例えば公共料金などが、故人のどの口座から引き落とされているのか分からない場合、支払通知書から確認できます。
支払通知書などを手掛かりに、お客様番号がわかれば、契約状況や引き落とし情報なども確認しやすくなります。
借入金、ローンやクレジットの未払い分などを知るうえでも、支払い通知や督促通知は役に立ちます。
ハガキや封書など、故人あてに届いた郵便物
年賀状や手紙、ハガキや封書などの個人あて郵便物は、重要な情報源となります。
特に年賀状は、故人の周辺の方との関係性を知る上でとても重要なツールとなります。子だからといって、親の交友関係をすべて知っているわけではありません。何か連絡が必要になったとき、ハガキを辿って参照できるのでしばらくは保管しておきましょう。
借りているリース品
企業から借りている品であった場合は、遺品ではないので返却しなければなりません。もし勝手に処分してしまうと賠償金が発生する可能性があるため、注意が必要です。
・wi-fiのルーター ・テレビチューナー
・ウォーターサーバー ・介護用品 ・車
これら企業のリース品は大抵どこかにリースシールが貼ってありますので、品物を捨てる前には必ず全体をくまなく確認するようにしてください。
生前のうちに遺族の誰かがリース品の情報を把握しておくと、いざという時に慌てずに済みます。どこから借りたか分からない場合は、必ず契約した際の契約書があるので探すようにしましょう。
私的に捨ててはいけない遺品
相続人に確認すべき遺品
遺品整理を進める際は、相続人全員に確認を取り、欲しい品がある場合は優先的に渡すよう話し合いましょう。
例えば、アクセサリーや家宝、写真や思い出の詰まったアルバム、家具や絵画などが挙げられます。
そういった感情的な価値が高い遺品は、誤解が生じやすいため特に注意が必要です。
事前に確認することで不要なトラブルを防ぎ、家族間の信頼関係を守ることができます。
売却時に高値が期待できる遺品
遺品の中には、高値が期待できる品物があります。
以下の例を参考に、慎重に査定を進めましょう。
① 骨董品(壺や掛け軸など、専門家の査定が必要)
② 貴金属類(指輪や金貨など、相場価格を確認)
③ お酒(年代物や限定品が高値を期待できる)
④ 着物(希少な柄やブランド品が高評価)
⑤ 家具家電関係(アンティーク家具など)
⑥ 仏壇(彫刻や装飾が精巧なものは高値で取引される場合あり)
⑦ 趣味で集めた品(コレクションアイテムは高額の可能性あり)
⑧ 故人が作った品(作品の由来や背景を記録しておくと価値が増す)
査定を依頼する際は、複数の買取業者を利用し、適正価格を確認しましょう。
地元の骨董品店やオンライン査定サービスを活用すると便利です。
査定結果は必ず比較し、業者の評価や口コミも参考にしましょう。

これらの遺品は、一度手放すと取り戻すことはできません。
大切な遺品を見極め、丁寧に整理を進めていきましょう。
捨てられない「遺品」
写真、アルバム
写真やアルバムは故人の想い出です。
写真は故人を偲ぶ重要な遺品です。デジタル化して保管するのがおすすめです。
しかし中にはたくさん写真の枚数がありすぎて困っている、という人も少なくありません。そんな時は、データに移し替えて保管方法を変えていくのがおススメです。専門の写真屋さんにいけば、手間をかけずに大量の写真をデジタルデータに変換することができます。
ただ故人が著名人である場合は、デジタルデータもアナログデータも両方遺しておくようにしてください。
賞状など記念の品
故人の名前が入った賞状や記念品は、骨董品店やリサイクルショップでは引き取られないことが多いです。
こういった品物は、家族で形見分けを行ったり、お世話になった方へ贈ることで共有する方法を検討しましょう。
例えば、額に入れて飾るなどして、故人を偲ぶ形で活用するのも良いでしょう。
また、故人が著名人の場合は、高値で取引される可能性もあるため、丁寧に保管しておくことをおすすめします。
趣味で集めた品、作った品
趣味のコレクションや手作り品の中には、高値で売買されるものもあります。
しかし、この場合も故人が著名人である場合、安易に売らず、その背景や由緒を記録して次世代に引き継ぐ準備をしておきましょう。
背景がわかることで、品物の価値がさらに高まることがあります。
捨てられない「遺品」を保管する
もし遺品を置く場所がない場合は、一時的にトランクルームを利用するのがおすすめです。
トランクルームは、一度荷物を移動させることで、何が本当に大切なものかをじっくり見極めるのに役立ちます。
物理的なスペースを確保することで、気持ちの整理もしやすくなります。
利用する際には以下の点を参考にしてみてください
- 利用期間の目安
トランクルームの利用は、一時的な保管を目的とし、半年から1年を目安にすると良いでしょう。 - コスト感
月額5,000円~10,000円程度が一般的な価格帯です(地域や広さにより変動あり)。
都市部では価格が高めになることもありますが、小規模なスペースなら月額3,000円程度から利用可能です。
おすすめトランクルーム
遺品の収納に困ったとき、信頼できるトランクルームは心強い味方です。
それぞれの用途や状況に応じて選べる、厳選した4つのサービスをご紹介します。
大切な品を安心して預けられるスペースを見つけてみてください。
おすすめのトランクルーム①:ドッとあ〜るコンテナ
「全国展開で信頼感抜群!安心の収納スペース」
全国500店舗以上で展開中のトランクルームならドッとあ〜るコンテナ
は、24時間利用可能で、さまざまな収納ニーズに応えるサービスです。
大きな家具や家電はもちろん、小さな品物も丁寧に預けられます。急な保管が必要な場合でも安心です。
おすすめのトランクルーム②:スペースプラス
「リーズナブルで利用しやすいトランクルーム」
リーズナブルな料金設定が魅力の『トランクルーム』『コンテナトランク』レンタル収納スペースのスペースプラス
は、月額2,520円〜と手頃な料金で、個人から法人まで幅広い用途に対応しています。24時間利用可能な施設が多く、初めての方にも安心してご利用いただけます。
おすすめのトランクルーム③:ハローストレージ
「物件数No.1!多彩なプランで安心の選択」
物件数No.1で多彩なプランが魅力の【ハローストレージ】は、全国各地に広がるトランクルーム。
初月無料の特典が充実しており、ご自身のニーズに合ったプランを選んで大切な荷物を安心して保管できます。
おすすめのトランクルーム④:サマリーポケット
「宅配型収納で手軽に利用できる新しいスタイル」
手軽に始められて箱に詰めて送るだけで、お部屋スッキリ!|サマリーポケット
は、月額330円から利用可能な宅配型収納サービスです。
荷物を箱に詰めて送るだけで利用でき、スマホで管理が可能。
写真管理やクリーニングなど便利なオプションも充実しています。

紹介した4つのトランクルームは、どれも安心・便利なサービスばかりです。
自分にピッタリのサービスを選んで、大切な品を安心して預けてください。
さらに詳しくトランクルームを比較したい方は、【トランクルームランキングページ】をご覧ください。
ランキングページでは、8つのトランクルームを比較した詳細な情報をご紹介。
料金や特典、利用シーンに合わせた選び方のヒントも満載です。
あなたに最適なトランクルームを見つけるヒントがきっと見つかるはずです。
【番外】遺しておくべきかどうか判断しにくい「遺品」
その他判断しにくい「遺品」の処分判断方法を記しておきます。
また買えるもの、代用が効くものは捨てる
再び手に入るような日用品や電化製品、家具類は、遺品として遺しておく必要がない場合がほとんどです。
例えば、古いトースターや壊れた時計や傘、不要なキッチン用品や掃除機などは、故人の生活を偲ぶには適さないことが多いです。
よほどの偉人の愛用品でない限り、これらは整理の候補としましょう。
「いつか使うかも」のいつかはないと考える
これは大掃除などでもよく言われることですが、「いつか使うかも」といって遺しておくもののほとんどは、結局使わずに終わるものです。
使うかもしれないという理由だけで遺品を残すことは、将来的な整理をより難しくする場合があります。
展覧会などで展示するために「使うかも」という理由ならまだしも、日用品として「使うかも」な遺品はいさぎよく捨てる候補としてください。
「どんな遺品も、いつか誰かが処分する」と考える
すべての遺品は最終的に「必ず処分される運命」です。子供にその重責をおわせる必要が本当にある品なのかをよく考えて、捨てられる品はあらかじめ捨てておくようにしましょう。

遺すと決めたものは日々の生活で大切に扱える形で、しっかり保管していきましょう。
まとめ
いかがでしたか?今回は、
「遺品整理」で捨ててはいけないもの、捨てられないものについて
をまとめました。
「公的に捨ててはいけない遺品」はもちろん「私的に捨ててはいけない遺品」にも注意をはらって、あわてて捨てて後悔しないようにしてください。
遺すと決めた大切な品物は、湿気の少ない場所や専用の保管ケースを活用して長く保存できるようにしましょう。
この記事を参考に、まずは大切な品物の整理計画を立ててみてください。
この記事があなたの「遺品整理」のお役に立てたら嬉しいです。