「遺品整理」で捨ててはいけないものがわからず、捨てられないものもあるのですが、どうしたらいいでしょう?
この機会に捨てられないもの、捨てたくないもの、そして捨ててはいけないものが何かを把握しましょう。
遺品整理で捨ててはいけないものは一体どんなものなの?と疑問に思う方もいるのでは…と思い、今回は
「遺品整理」で捨ててはいけないもの、捨てられないものについて
をまとめました。
「遺品整理」で捨ててはいけないものは何?捨てられないものはどうしたらいいの?と悩んでいる方に読んでいただきたい記事です。
目次
整理業者に依頼する前にしておくこと
遺すべきものを決める
「遺品整理」をするにあたり、いきなり遺品整理業者に依頼する人が多いのですが、ある程度遺しておくものを先に決めておくことが大事です。
故人のことを知っているのは遺族であり、あくまで遺品整理業者は整理のお手伝いとサポートをしていく形だということを忘れずにいてください。
そして遺すと決めておいた遺品のことを事前に遺品整理業者に伝えておきましょう。そうすることで、勝手に処分をされたりいつのまにか遺品がなくなっていた、などの事態を防げます。
相続人全員から了解を得ておく
「遺品」を選別する前に、法定相続人全員から「遺品整理」をする了解を得ている必要があります。その理由は以下に書きましたが、
了解なく相手分の遺品整理をしてしまうとトラブルの元になるので気をつけましょう。
捨ててはいけない「遺品」
いざ「遺品整理」を始めると「捨てていいとわかる遺品」や「捨てたい遺品」はあっさり捨てられますが、それ以外の「捨ててはいけないかわからない遺品」や「捨てたくない遺品」が出て困ってくると思います。
捨ててはいけない「遺品」は大きく2つあります。
捨ててはいけない「遺品」
- 公的に捨ててはいけない遺品
- 私的に捨ててはいけない遺品
① 公的に捨ててはいけない遺品
遺族がたとえ捨てたいと思っても捨ててはいけない遺品があります。
遺言書
「遺品整理」において、真っ先に見つけるべき遺品が「遺言書」になります。
遺言書には、相続に関してだけでなく、遺品の整理について書かれている可能性があります。書式に不備がなければ、その遺言書は法的効力を持つことになるため、とても重要な書類です。
故人から遺言書の存在を聞いている場合はもちろん、聞いていない場合も、まず真っ先に探しましょう。
遺言書に「残しておいてほしい」と書いてある遺品
正式な遺言書は法的に力を持つ大事な書置きです。もし、その中に「この品は捨てるな」と書いてあった場合、遺族は必然的に遺さなくてはなりません。
万一捨ててしまうと問題なので、できるだけ生前に、大切にしている遺品の話や遺言書の内容を聞いておくようにしてください。
現金
現金が残っている場合は、1円単位で残しておく必要があります。相続財産の課税対象となりますので、もし見つかったら必ず1か所に集めておくか代表者の誰かが保管しておくようにしておきましょう。
仕分けをするときは、面倒でも、袋や封筒などの中を丁寧に確認しましょう。
現金をタンスの中や額縁の裏、ベッドの下などに隠している場合、”いつのまにか処分してしまった”という事態も起こりかねないので、気をつけて探すようにしましょう。
鍵
遺品整理をする際に「鍵」を見つけたら、必ず一ヵ所にまとめておきましょう。
鍵は大事なものをしまったり、簡単に開封して欲しくないものをしまっておく際に使用するものなので、使用する場所には大事なものがある可能性が高いからです。
自宅の鍵や倉庫の鍵、金庫の鍵などあらゆるものが想定できると思います。
中には何に使用するのかわからない鍵も出てくるかと思います。そんな時は専門の鍵屋に行き形状や番号でどんな鍵かを聞いてみるのも1つの手段と言えます。
もし鍵をなくしてしまうと、最悪の場合中身を確認できなくなってしまいます。
【鍵のレスキュー】 は日本全国で鍵をなくした・開かないという鍵のトラブルに24時間即対応してくれるようなので、困ったときには是非利用してみてください。
銀行通帳、銀行キャッシュカード、届け印
銀行口座は名義人が亡くなった時点で凍結されます。そうなると相続人でもお金の引き出しができなくなります。口座の凍結解除をするには、
② 故人の戸籍謄本(生前から死亡まで)
③ 相続人に当たる人の戸籍謄本や印鑑証明書
④ 通帳や届け印、キャッシュカード
以上が必要です。①から③までは取り寄せが可能ですが、通帳、キャッシュカード、届け印がないと銀行口座の凍結解除ができませんので、遺品整理の際には気をつけて探すようにし、見つけたら誤って捨てないようにしてください。
身分証明書・カード類・印鑑・契約書類
身分証明書や印鑑、クレジットカードなどのカード類、保険や不動産の契約書、公共料金の領収書などは、故人がした契約の確認や解約のために必要です。
故人が持っていた身分証明書やカード関係、印鑑、契約書類などの重要物は捨てないで少なくとも10年くらいは保管しておきましょう。
なぜなら故人が契約しているサービスや商品の解除をする際に、必ず必要となってくるものだからです。
・年金証書 ・保険証券 ・有価証券
・各種の公的保険証 ・年金手帳
万一捨ててしまうと効力をなくしたり、証明できない状態となってしまいます。
重要な書類の名義変更や契約解除をするにしても、身分証明書などは必須となります。
「遺品整理」をする際に”こんな契約をしていたのか”と気づくこともあるかと思いますが、そういった証書はきちんと保管しておくようにしてください。
仕事の書類
故人の仕事関係の書類があった場合、会社から問い合わせがくる可能性があるため、小さな書類でもすぐに捨てないほうが良いです。
段ボール等に一式をひとまとめにして保管しておきましょう。
運転免許証、パスポート、クレジットカード、保険証
これらに共通していることは「返却が必要なもの」です。
これらは有効期限があり、基本的には期限が過ぎれば自動的に権利が失効するので、そこまで焦る必要はないですが、権利を引き継げないものは速やかに返却するようにしましょう。
公共料金の領収書・各種サービスの支払い通知・郵便物
証券類などに比べると、必要ない書類に見えて捨てられがちですが、これらは実は保管しておくべき書類です。
例えば公共料金などが、故人のどの口座から引き落とされているのか分からない場合、支払通知書から確認できます。
支払通知書などを手掛かりに、お客様番号がわかれば、契約状況や引き落とし情報なども確認しやすくなります。
借入金、ローンやクレジットの未払い分などを知るうえでも、支払い通知や督促通知は役に立ちます。
ハガキや封書など、故人あてに届いた郵便物
年賀状や手紙、ハガキや封書などの個人あて郵便物は、重要な情報源となります。
特に年賀状は、故人の周辺の方との関係性を知る上でとても重要なツールとなります。子だからといって、親の交友関係をすべて知っているわけではありません。何か連絡が必要になったとき、ハガキを辿って参照できるのでしばらくは保管しておきましょう。
借りているリース品
企業から借りている品であった場合は、遺品ではないので返却しなければなりません。もし勝手に処分をしてしまうと賠償金が発生してしまうので注意が必要です。
・ウォーターサーバー ・介護用品
・車
これら企業のリース品は大抵どこかにリースシールが貼ってありますので、品物を捨てる前には必ず全体をくまなく確認するようにしてください。
生前のうちに遺族の誰かがリース品の情報を把握しておくと、いざという時に慌てずに済みます。どこから借りたか分からない場合は、必ず契約した際の契約書があるので探すようにしましょう。
② 私的に捨ててはいけない遺品
相続人が欲しがる遺品
いくら法定相続人全員から「遺品整理」をする了解を得ていたとしても、遺品を捨てる際には必ず捨てて問題ないかの了解を得るようにしましょう。
もし相続人が欲しがる遺品があった場合は、間違えて捨てないように注意してください。
高値で売買できそうなもの
遺品の中でも、例えば以下のような遺品には高値がつく品物があります。
③ お酒 ④ 着物
⑤ 家具家電関係 ⑥ 仏壇
⑦ 趣味で集めた品 ⑧ 故人が作った品
遺品を売る際は、必ず複数の買取業者や専門の業者に依頼をして、できる限り希望に沿った金額で買い取ってもらうようにしてください。
捨てられない「遺品」
写真、アルバム
写真やアルバムは故人の想い出です。写真を見ることで過去を思い出し、故人を弔うことができるので、できれば遺しておくとよいでしょう。
しかし中にはたくさん写真の枚数がありすぎて困っている、という人も少なくありません。そんな時は、データに移し替えて保管方法を変えていくのがおススメです。専門の写真屋さんにいけば、手間をかけずに大量の写真をデジタルデータに変換することができます。
ただ故人が著名人である場合は、デジタルデータもアナログデータも両方遺しておくようにしてください。
賞状など記念の品
故人の名前の入った賞状などは骨董品でもリサイクルショップでも売れないことが多いです。こういった記念品は、形見分けとしてお世話になった人に分けるということもできます。
故人が著名人である場合は高値で売れてしまうこともあるかもしれませんが、できるだけ遺品を散財せずに一ヵ所にまとめて保管管理できるといいかと思います。
趣味で集めた品、作った品
コレクションの質によっては高値で売買されることもあるでしょう。
しかしこの場合も、故人が著名人である場合は遺品を安易に売らないよう、由緒を記録して次の世代に引き継げるように気をつけていただきたいと思います。
捨てられない「遺品」を保管する
もし遺品を置く場所がないなどの際には、一時的にトランクルームを利用するといいかと思います。
実家を引き払う必要がない場合でも、一度他の場所に置くことで、本当に大切な物が何かがわかります。
置きっぱなしにしないことを前提にして、トランクルームを賢く利用してみてください。
関東・名古屋・福岡を中心に展開中の【ドッとあ~るコンテナ
】や、
トランクルーム物件数No.1の【ハローストレージ 】などがあります。
【番外】遺しておくべきかどうか判断しにくい「遺品」
その他判断しにくい「遺品」の処分判断方法を記しておきます。
また買えるもの、代用が効くものは捨てる
そう考えると「遺品」で大事なのは、写真や手作品などの失ったら二度と手に入らないものだということがわかると思います。
再び手に入るような日用品や電化製品やベッド等はよほどの偉人の愛用品でない限り、捨ててしまってよいということです。
「いつか使うかも」のいつかはないと考える
これは大掃除などでもよく言われることですが、「いつか使うかも」といって遺しておくもののほとんどは、結局使わずに終わるものです。
展覧会などで展示するために「使うかも」という理由ならまだしも、日用品として「使うかも」な遺品はいさぎよく捨てる候補としてください。
「どんな遺品も、いつか誰かが処分する」と考える
すべての遺品は最終的に「必ず処分される運命」です。子供にその重責をおわせる必要が本当にある品なのかをよく考えて、捨てられる品はあらかじめ捨てておくようにしましょう。
遺すと決めたものは日々の生活の邪魔にならないように、大切に保管してください。
まとめ
いかがでしたか?今回は、
「遺品整理」で捨ててはいけないもの、捨てられないものについて
をまとめました。
「公的に捨ててはいけない遺品」はもちろん「私的に捨ててはいけない遺品」にも注意をはらって、あわてて捨てて後悔しないようにしてください。
この記事があなたの「遺品整理」のお役に立てたら嬉しいです。